『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』 レビュー
予備知識
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』は1985年に新潮社から刊行された村上春樹初めての書き下ろし長編小説です。
村上春樹は1949年生まれのため、この作品は30代半ばに書かれたもので、この作品で第21回谷崎潤一郎賞を受賞しました。
東京芸術劇場で舞台鑑賞
私の好きな作家である村上春樹の作品が舞台化されるということで、早速1月下旬、東京芸術劇場まで行ってきました。
村上作品の最高傑作とも呼び声高い作品。正直、文系の頭の私にはちょっと難しかったですが、どんな風に舞台化されるのかとても楽しみにしていました。
舞台構成
12時開場、12時30分開演。第一幕65分→休憩15分→第二幕85分二部構成で2時間45分、終演は15時過ぎでした。朝の遅い私はランチのタイミングが難しかったのですが、11時ごろにランチを食べました。

独断での役者レビュー
原作同様、物語の内容が難しかったです。舞台ではもっとわかりやすいかも?と淡い期待を抱いていたのですが、完全には理解できませんでした。
主役(藤原竜也)の演技は、監督の指示だとは思うのですが、終始声を震わせる弱々しさと恐怖の中にいる感じでした。原作だと、もうちょっと淡々として、達観して人生を見ており、動じない雰囲気の主役を想像していたので、私のイメージとはちょっと違いました。他のキャストについてはそこまで違和感はなかったです。英語版や海外では、弱弱しい怯えたイメージ(私の想像するイメージが違ったのかも?)があったのかもしれません。
ただ藤原竜也の声は、耳があまりよくない私でも、とても聞き取りやすく、場面場面の切り替わりも自然で楽しませてくれました。
振り付けは素晴らしく引き込まれる
一方で、世界的アーティストであるフィリップ・ドゥクフレ氏が担当した振り付けはアートのような美しさで思わず見とれてしまいました。
頭骨に扮した演者のバレエのような動きは、毎回出てくるたびに魅了され、この踊りを見に来たってだけで良かったんじゃない?と思ったほどです。
セット、照明、音響など、世界の終わり感をうまく表現されており感心しました。それに、生のピアノ演奏も加わり、芸術作品を見ているようでした。
初観劇の会場レビュー
今回一人で観劇だったのですが、意外にも一人で観劇は少なく、グループで来ている人が多かったです。また比率は女性が70%ぐらいかという印象でした。
冬場なので、コート・マフラー、フル装備、またバッグに加え、宣伝パンフレットも渡され、荷物の置き場に困りました。会場を出るときに、クロークサービスがあったようで、もし次回来る機会があるなら利用したいと思いました。
なお幕間の15分はトイレに並んで終わり。仕方がないとはいえ、せっかくドリンクコーナーもあったので、もっとドリンクなど飲んでゆっくりしたかったです。

観劇総合レビュー
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』観劇メモ
(2026年1月下旬/東京芸術劇場・池袋)
評価:★★★★☆(4/5)
芸術作品としての評価は高いと思いましたが、主役の演技が原作のイメージと違ったため4としました。
